このページではバス釣りをカヤックでやってみたい、以下のような人に向けたページです。
- カヤックを始めるのに何が必要なのかわからない。
- バス釣りにはどんなカヤックを買えばいいの?
- 1人でも出来る?
- どうやって運べばいいの?
バス釣りをカヤックで始めてみたいけど周りにやっている人もいないし、ネットで情報を調べてみたけど、経験者向けや、あまり詳しく書かれていなくていまいちわからない。
誰かに聞きたくても、知り合いにやってる人がいないし、カヤックのショップも遠くにない。あっても知識がなさすぎて行くのに気が引ける、そんな方は多いのではないでしょうか。
私も始めようと思った時は、わからないことばかりで、安い買い物でもないし、こんな大きな物を間違って買ってしまったら、後悔するんじゃないかと、不安でなかなか始めることが出来ませんでした。
でも、どうしてもやりたい気持ちがあったので、色々調べ、なんとかやり始めた結果、今ではもっと早くに始めていればよかったと思ったぐらい、今はすごく充実したカヤックフィッシングライフを送っています。
ここでは、そんな私の疑問に思った、困った経験をもとに解説していきたいと思います。
カヤックでバス釣りは簡単!絶対に必要なものは3つ
カヤックフィッシングで、まず必要なものは以下の3点です。
- カヤック本体
- パドル
- PFD(ライフジャケット)
この3点があれば、とりあえず始めることができます。
この3点のおすすめはこちらのページをご覧ください。
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バス釣りに向いたカヤック・パドル・PFD(ライフジャケット)
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この3点以外にもあったほうがいいアイテムを知りたい方はこちらのページをご覧ください。
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(バス釣り)カヤックフィッシングにあれば便利な物の紹介
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どんなカヤックを買えばいいの?
まずカヤックについてですが、種類をおおざっぱに分けるとシットインカヤックとシットオンカヤックに分かれます。
シットインカヤックは、カヤックが靴の形ように中が空洞の形になっていて、その中に人が入る形状です。
空洞に人が入り込むシットインカヤックに対し、もう一つのシットオンカヤックは、カヤック自体に浮力体があり、サーフボードのように舟の上に人が乗る形をしています。
カヤックフィッシングで使用されるのは、シットオンタイプが一般出来です。その理由は上に荷物が置けるのでタックルや餌やクーラーボックスを置いたり、上で魚を絞めたりするのに便利だからです。
ただ、これは海でのカヤックフィッシングの話であって、バスフィッシングの場合、多くの場合、餌やクーラーを置きませんし、魚をキープすることはほとんどありませんので、シットインが使われることが多くあります。
シットインカヤックとシットオンカヤックのメリットデメリットを簡単に記載しますので、カヤック選びの参考にしてください。
■シットインカヤックのメリット
- 軽い
- 比較的安価
- 持ち運びしやすい
- 中に荷物を入れられる
- 濡れにくい
- カヤックとの一体感が高い
- 雰囲気がある
■シットインカヤックのデメリット
- 沈する(カヤック界の用語で水に落ちること)と再乗艇が困難
- フィッシング用のカヤックが少ない
- 海での使用は基本不可
- 船上での自由度が少ない
■シットオンカヤックのメリット
- 船上の自由度が高い
- 沈しても再乗艇がしやすい
- 荷物が多く積める
- フィッシング用カヤックが豊富
- 海にも使用できる
■シットオンカヤックのデメリット
- 重い
- 比較的高価
- 持ち運びしにくい
- カヤックとの一体感が低い
ちなみにカヤックとカヌーの違いってなに?という疑問がある人もいると思います。
簡単に説明しますと、カヤックもカヌーの一種類ですが、カヤックとカヌーを区別する場合はカナディアンカヌーのことをカヌーといいます。
形状の違いは、カヤックはパドルが左右にブレードがついたダブルブレードパドルを使用し、カナディアンカヌーは片方のみのブレードのシングルブレードパドルを使用します。
カナディアンカヌーの舟の形はオープンデッキの形状をしています。
元々はカヤックはエスキモーが使用していた舟で、カヌーはカナダの先住民が使用していた舟がルーツになっています。
このサイトでの説明はすべてカヤックのみに限定しています。
どんなパドルを買えばいいの?
■パドルの名称
カヤックのパドルは両方にブレード(水を掻くところ)が左右に2枚付いているダブルブレードを使用します。
持ち手の棒の部分をシャフトといい、ブレードとシャフトの付け根がネック、ブレードの先端がチップと言います。
持ち手の棒の箇所のシャフトと水掻き箇所のブレードという名称は覚えておきましょう。
■ブレードの幅について
ブレードの幅が広いのがワイドブレードで、狭いのがナローブレードといいます。
ワイドブレードは水を多く掻けますが抵抗が大きいく、ナローブレードは水を掻く量は少ないですがリズミカルに漕ぐことができます。
カヤックフィッシングでは流れの強いところに行かないので、ナローブレードを使うと良いでしょう。
■ブレードの材質について
ブレードの材質で性能や値段が変わります。主な材質はプラスチック、カーボン、グラスが使われています。
プラスチックは抵抗でたわみやすく、性能は劣りますが、安価で買うことができます。
ただ、岩などにぶつけた場合は、比較的割れにくい特徴があります。
カーボンはとにかく軽く硬いので、高い推進力を得られ、性能は申し分がありません。
しかし、硬いのは逆にたわみがなく、体に負担がかかりやすいとも言えます。また、硬さゆえに岩などにぶつけると割れやすい性質があります。
グラスはプラスチックとカーボンの間ぐらいの性質をもっています。カーボンほど軽く硬くなく、比較的軽量で割れに強い性質をもっています。
■シャフトについて
シャフトの形状について、まっすぐなスト―レートシャフトと、パドリングしやすく曲がっているベントシャフトがあります。ストレートシャフトは安価で、ベントシャフトは高価です。
材質は、アルミ、他にはグラス、カーボンがあります。性能や特性などについてはアルミは安くて耐久性が低く、残り2つについては、ブレードと同じ特性と考えればよいでしょう。
1本でできているワンピースと分割できる2ピース、バッグに収まるマルチピースがあります。分割できるほど強度が落ちますが、自身の持ち運びや収納の環境で選ぶとよいでしょう。
■パドルの長さについて
パドルの長さは230cmが標準的な長さで、どんな体格カヤックでも大体つかえます。
シットオンカヤックなら220cm~230cm、シットオンカヤックなら230cm~240cmぐらいで体格の大きな人は長め、小さい人は短めを選びましょう。
■結局どんなパドルがいいの?
バス釣りのカヤックフィッシングで、最初の1本のおすすめするならプラスチックかグラスのナローブレードで、シャフトはグラスで値段や割れの心配が少ない安いモデルを選ぶのがいいのではないでしょうか。
カヤックの世界では、高いパドルを買った方がいいともいわれていますが、ガンガン進むことが目的ではないカヤックフィッシングにおいて、まずは安いパドルで試してみて、必要と感じたならアップデートするのがいいと思います。
また、琵琶湖などの大きな湖や、海などに出る場合はパドルの流出や破損に備えて、予備パドルがあったほうがいいですので、パドルの買い替えも無駄になりません。
最初の一本は、あまり難しく考えず、見た目など、自分が気に入ったパドルを使用するのもいいと思います。
どんなPFD(ライフジャケット)を買えばいいの?
PFDはパーソナルフローティングデバイスの略で、ライフジャケットのことです。カヤックではPFDは必ず装着しなければなりません。
なぜなら、カヤックはある程度、沈する前提の乗り物だからです。
実際には釣りぐらいではなかなか沈することはありませんが、一旦、沈してしまうとPFDを着ているのか来ていないのかでは安全面で天と地の差があるでしょう。
タックルやパドルなどをもって、水中から水面に飛び上がり再乗艇するには結構大変ですし、落ち着いて行動できなければ、とても難しいのではないでしょうか。
PFDを装着せず、自力で浮かなければならない状態だと、それだけで体力を消耗しパニックになるのは言うまでもありません。
ではどんなPFDを使えばよいか?最初に結論を言いますが、カヤック用のPFDを装着しましょう。
レンタルボートで使用している自動膨張式のライフジャケットならもっているよ!って人も多いと思いますが、こちらはお勧めしません。
上記でも述べましたが、カヤックは沈する前提の乗り物だからです。ボートでは落ちることは前提としておらず、万一のためにライフジャケットを着用します。自動膨張式のライフジャケットでは、膨らんだ浮き輪が邪魔でカヤックには再乗艇するには困難でしょう。
では、船で使用していたライフジャケットや、しっかりとした浮力体が入ってるゲームベストやがあるよ!っていう人も多いと思います。
こちらも使えないことはないけれども、お勧めはしません。カヤック用でないライフジャケットは、カヤックの上では邪魔に感じてしまうとことが多いです。
カヤックはシットイン、シットオン問わず、足の踏ん張りと椅子の背もたれで体を固定してパドルを漕いでいます。
カヤック用のPFDは、背中と背もたれの部分は邪魔にならないよう、浮力体が入っていなかったり、丈が短く作られていたり、パドリングの妨げになりにくい腕まわりになっていたりなど、カヤックに乗るために理にかなった形状と性能を有しています。
持っているものを使いたい思う気持ちはわかりますが、水辺の遊びは最悪の場合は死に直結します。そのことを忘れずリスクを極力減らすために、専用の装備を揃えるようにしましょう。
カヤック・パドル・PFDのことをもっと知りたい方はこちらのページもご覧ください。
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カヤックの運び方は?一人でもできる?
■カヤックの運び方
- バンなどで車の中にしまう
- 軽トラなどの荷台に積む
- ルーフキャリに積む
カヤックを釣り場まで運ぶには、車が必要です。
バス釣りで使うカヤックの場合、10フィートぐらいの小さめサイズを選ぶことも多いので、その場合は、車種は軽自動車でもセダンでも、オープンカー以外ならなんでも大丈夫です。
その中でも、バンやミニバンなどの車の中にしまえる車種が、一番お手軽にカヤックを運ぶことができます。
他にも、軽トラやピックアップトラックなども、ベルトやロープさえあれば他に必要なものがなく、運ぶことができます。
これら以外の車では、カートップをすることで運ぶことができます。
カートップをするには、ルーフキャリアが必要です。
ルーフキャリアへの積み方は、カヤックの前方だけを持ち上げて、車の後方からルーフキャリアにかけて、カヤックの後方を持ち上げ、前へスライドさせれば、重いカヤックでも意外と簡単に載せることができます。
車から水辺までの移動は、カヤック専用のドーリーを装着すれば楽に行うことができます。
カートップをするにはルーフキャリアが必須となりますので、詳しく知りたい方はこちらのページへどうぞ。
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カヤックは1人でも積み込むことができるので、1人でも簡単に出来ます。
最後に
みなさんがカヤックでバス釣りをはじめるのに、まず最初に疑問に思うであろうことを簡単に説明してきました。
詳しくは他のページでも解説していますので、そちらも合わせてご覧ください。
最後に、始めてみようか迷ってみる方へ、私自身カヤックでのバス釣りを始めて感じたことは、おかっぱりやエレキなどのボートとはまた違うゲーム性を秘めていること。
タックル数は限られますし、風が吹くとその場にとどまることも大変です。
それなら釣り方を変えたり、風に乗ってランガンしたり、工夫しながらの釣りがすごく楽しいのです。
釣り自体は自然との共存の遊びですが、カヤックは一層、自然界のほうへ自分が入り込んで楽しめる遊びなんだと感じました。
また、釣れない時間などはカヤックを漕いで冒険したり、誰も来ないところでただただ浮いてリラックスしたり、陸の孤島になっている所に上陸して、コーヒーを淹れたりして、釣り以外にも楽しみがあります。
今まで長年バス釣りをしてきて、また新たな遊びができることに、始めてよかったと心底思いました。
バス釣りをカヤックでやるのは、まだまだマイナーですが、迷っているみなさんが一歩踏み出し、この楽しさを共有できることを楽しみにしています。